映画の価値を示すモノサシとして、オスカーと違い、後から引き合いに出されることが、ほとんど無いことからも、けして権威があるとは言えないゴールデン・グローブ賞ですが、それでも賞と名のつくものをもらえば、自分の仕事が認められたには違いないだけに、本人にとっては喜ばしく、周囲も受賞を讃えて、祝福するべきですが、あろうことか、スタローン隊長が罵倒されてしまいました…!!
現地のビバリー・ヒルトン・ホテルでは今日の1月10日(日)に、ハリウッド外国人記者協会が選んだ映画賞として、NBCテレビが放送した芸能特番の「第73回 ゴールデン・グローブ賞」の放送において、「ロッキー」シリーズ復活の第7弾「クリード」で、あらためて、当たり役のロッキー・バルボアに扮した名演技により、シルベスター・スタローン隊長が最優秀助演男優賞に選ばれるや…、
ご覧のように誰もが感激のスタンディング・オベーションで、スタローン隊長が拍手喝采に包まれたまではよかったものの、注目のよろこびの受賞スピーチで、多数の関係者の名前ばかりか、自分の “ 想像上の親友 ” として、ロッキーの名前までをあげて、感謝を述べながら、「ロッキー」シリーズ復活の企画を立ち上げた肝心のライアン・クーグラー監督と、主演のマイケル・B・ジョーダンの名前は聞かれませんでした…。
つまり、「クリード」を成功に導き、受賞の機会を与えてくれたと言える二人の “ アフリカ系 ” の立て役者に対して、スタローン隊長がステージ上で礼を述べなかったことで…、
Well. I'm gonna go ahead and thank RYAN COOGLER + MICHAEL B. JORDAN since no one else is. Thank you, brothers. Good work. #smh #goldenglobes
— Ava DuVernay (@AVAETC) 2016, 1月 11
同じくアフリカ系のエヴァ・デュヴァーネイ監督(「セルマ」2014年)などから、スタローン隊長の傲慢?!について、即座に批判が寄せられてしまったのですが、しかし、前述のようにテレビの芸能特番の生放送なので、実は CM に突入をしなければならない事情
から、スピーチを急かされたスタローン隊長は謝辞の途中で切り上げるしか仕方がなくなったというのが真相だったようで、CMの間にあらためてステージに登場し、ライアン・クーグラー監督とマイケル・B・ジョーダンへの感謝を語ってくれたそうですが、もちろん、そのシーンは放送されることがありませんでした…。
よって、テレビの放送だけを見た視聴者から、せっかちな罵倒が寄せられることになったわけですが、ライアン・クーグラー監督とマイケル・B・ジョーダンに対する感謝の言葉を、スピーチの最後のトリにとっておいたらしいことからして、スタローン隊長はふたりをこそ、この受賞の大恩人だと思っているのではないでしょうか…?!、スタローン隊長がこれまで、過去に共演した相手や、自分の映画に関わった人たちに示した男気の熱さからして、ライアン・クーグラー監督とマイケル・B・ジョーダンのことを忘れるわけがありませんし、ましてや、 “ アフリカ系 ” に偏見を持っているのであれば、そもそもロッキーとアポロの炎の友情はなかったのでは…?!、みなさんはどう思われるでしょう…?!